METの椿姫に行った。
私の育った家庭は、オペラな家で(疲れる)、家族のProtocolがそんな感じなのである。
当然、Verdiはかなり主要なポジションにある。椿姫とリゴレットが基本中の基本。これに加え、Rシュトラウス、モツ、すこしワーグナー、チャイコ...くらいか。しかし、本当に鬱陶しいカルマだと思う。
先日も、フェニーチェ劇場再建の杮落としで演じられた椿姫のDVDを父が購入(彼は実際にいっていたはず)、酔っ払って11頃帰ってきたら、最後まで観おわるまで寝かせてくれなかった。ということで、椿にはかなり食傷気味だったので、行くかどうするか、妙に悩んでしまったのだ。
しかし、メトでルネフレミングをいつも見れるわけではないし、たまたまこの日は都合がつけられる日でもあったから、ちょっともったいないような気もしたが買ってみた。
ネットだと席を選べないということが判明し、電話で購入。
ちょっと右に寄ってはいるが、前から8席目で、左側が通路 ! このタイミングで購入するなかでは、more than the best だったと思う。
NHKホールは、すでに記憶からぶっとんでいるが、けっこう老朽化していた。せっかく初台にオペラシティがあるのにどれだけ使われているのだろうか...
肝心のPerformanceは、豪華!の一言。
メトの空気を如実に伝えているもので、決してなんちゃって公演ではない。
歌姫ルネは絶好調。堂に入ったというのはこういう状態だという感じ。この人、ヴィオレッタというより、ばらの騎士の伯爵夫人というイメージが強い。
しかし、ホロストフスキーのジェルモンがさらに上を行く。
悪者であればあるほど、あとで改心したときの後悔三昧が水戸黄門である。(意味不明だな)
今回素晴らしいと思った最大のポイントは、メト特有のインターナショナルな感じが良く出ていてこと。まさに、うっとりである。
こういう、世界のいろんな国の人たち、いろんな人種の人たちが、同じVisionをシェアしなかがら非常にハイレベルな次元で創造的な仕事をする---こういう雰囲気に弱いのだ。
自分の仕事もそういう気持ちでやっているのだけど... (最近はかなり黒幕的というかがま親分みたいな感じか)
あー、本当に、金曜のドンジョバンニにも行きたくなってしまった。
ネトレプコきれいだし、シュロットの性格作りにも興味ある。ネトレプコ、サンフランシスコオペラで観たことあるが、モデル並み(いや、モデル以上)にビジュアル系である。
まぁいいや、本当に行きたくなればNYに行くだけである。3,4日あればいけるのだから、意外にこういうのは簡単なのだ。